蒼き魔女リヴィア 外伝 後編−2


「それでは皆様、心ゆくまでご覧ください!  子供チンポで懸命にオナニーをする……変態小娘の、痴態のすべてを!」
「ぇ――なっっ!?」
  思わぬ言葉に耳を疑うも、リヴィアが問い返すよりも早く、シーツの下から現れたそれを目にし、思考が停止してしまった。
  同時に、女たちからキャァァァッと甲高い歓声が響き渡る。それは見世物となったチンポ女がどんな痴態を晒し、腰振りオナニーをさらしてくれるのかという、婦人たちの嗜虐欲が最大限にまでくすぐられた、悦びの声だった。
(な……によ、これ……この、透明な筒で、あたしに……まさかっ、冗談でしょっ!?)
  目の前に置かれた丸太のような台の、中央に開いた小さな切り込みを見つめ、屈辱と怒りに全身がわななく。それは椅子でもただの台でもなく、柔らかそうな物質でできた大きな筒だった。
  透明な外見のおかげで、内側までがよく見える。こちらに向いた面の中央に細く切り込みが入り、真ん中辺りまで届く細い空洞が広がるそれは、なにかを抽挿させるためのもので間違いなかった。そして空洞の先端は窄まっており、ピッタリと閉ざされているように見えるが、奥はもう一度大きく膨らんで袋状になっている。
  紛れもなくそれは、女性器を模ったいやらしい器具に相違なかった。
(ここに、あた……あたしの、その……こ、これを、突っ込めって……冗談じゃ――)
  ピクンッと跳ねたペニスの先端が、微かに切り込みに触れ、思わず腰が引ける。まるで女性の裸と思えるほどに温かく、そして柔らかい筒の感触に、恐怖にも近い感情を抱いてしまった。もしそこに長く触れてしまえば、二度と逃れられないのでは――と。
(いま、の……なんだろ、ローションとか、そういう……すごく、ヌルってしてた……この筒だけじゃなく、いまの液体も温められてるみたい……っ)
  怯えたように表情を歪めて、リヴィアは懸命に腰を引いて、背中の柱にお尻を押しつける。けれど意識は逆に、前に置かれた筒と、それを固定している木の台に惹きつけられて、どうしても視線がそちらに向いてしまう。
(ふぅっ……んっ、あ……切り込み、丸い筒の真ん中に……縦筋みたいに、シュッて通ってて……中にいっぱい入った粘液が、トロトロって溢れてるんだ……さっき、亀頭がちょっと擦れただけなのに、フニュンってへこんだし……すごく柔らかいみたい……)
  そんなことを思い、知らず口内に溜まった唾をゴクリ――と、音を立てて飲み込んだ瞬間、ハッと我に返る。
(――っっ!  バ、バカッ……なにを考えてんのよ、あたしはっ……)
  一瞬とはいえ触れてしまったせいで、そして牡の快感を不本意ながら味わわされたせいで、淫らな妄想が脳裏に浮かんでくるのだろう。ブンブンと頭を振ってそれを追い払い、キッと瞳を鋭く尖らせて透明柔筒を睨むと、リヴィアは顔ごと視線を背けて、なんとか意識を遠ざけようとする。
(くっ……なるほど、そうやってあたしが我慢できなくなって、自分でするのを待ってるってわけね……だけど、お生憎様!  下品なオバハンやら、あんたたちを愉しませるつもりなんて、こっちには毛頭ないのよ!)
  こんな女たちの前で、自らの意思で醜態を晒すなど、イリーシャ様の弟子としては考えられない。それにここで我慢し続ければ、集まった女たちからの不評を買って、女元締めと娼婦たちにも相当な恥をかかせられる。
(大通りであたしに恥かかせたこと、存分に後悔しなさいってのよ!)
  誰かにさせられるならともかく、自分でしなければならないというなら、意地でもそんな惨めな行為はしてやらない。元来の強気もあり、ピッタリと背中の柱に身体を押しつけてその意思を示すと、リヴィアは微かな余裕の笑みを口元に浮かべた。
  だが――。
「あらまぁ、いつもの男たちとは違っておとなしいものねぇ」
「でも、そういうコに腰を振らせる方法が、レディにはあるのでしょう?」
「愉しみだわぁ……ほらっ、始まるみたいよ?」
  口々に女たちがささやき、それに応えるように、ミランダの指示を受けた娼婦の一人が、ドロドロとしたなにかを手の平に伸ばしながら、こちらに近づいてくる。
「ふぅん?  そうやって無理やりさせようっていうわけ。それはなに、媚薬?  それともまた魔法薬かしら。どっちにしたって、そういうのに頼らなきゃ、言うこと聞かせることもできないみたいね」
  フフンッと鼻でせせら笑ってやると、一瞬だけ女が眉を潜めたが、すぐにその表情を緩めて嗜虐的に瞳を細め、ドロドロしたなにかを手の平に近づけてゆく。
「ふふっ、おバカさぁん……これはただの山芋よ、お嬢ちゃんは食べたことないかしら?  ほらぁ……れろっ、んちゅぶ……んふふ、ね?  食べたって害なんてないの」
  女はピチャピチャと舌を鳴らし、指を汚す白濁の粘液を丁寧に舐め取り、綺麗さっぱり喉奥へ流し込んだ。
(えっ……ほんとに、なんでもないの……?  じゃあこんなの、なにに……)
  そう思ったところで器に入った新しい白濁が運ばれ、それを掬って女がもう一度、口に含んだ。コクコクと喉を鳴らし、しっかりと飲み込んで見せ、それが無害な山芋のとろろであることを教えてくる。
「それじゃ、お嬢ちゃんにもあげるわね……んふふっ、ちょぉっとだけ、ヒンヤリするかもだけどぉ……ほら、二人がかりでしてあげる」
  声をかけられたもう一人の女も山芋を掬い、二人の女が器を空にして、両手に掬った山芋汁をグチュグチュと捏ね回す。その行方を目で追っていたリヴィアだが、彼女らの手が自分の股間に伸びたのを見た瞬間、思わずヒッと喉を鳴らしてしまった。
「んっっ……な、なにすんのよ!  やっぱりそうやって、自分たちでする気じゃ――」
「お生憎様、これはここに塗るだけ……」
  女の言葉と同時に、ニチャァァッと耳障りな音を奏でて、山芋汁がベットリと肉棒に垂らしかけられる。冷たい感触がまとわりつく刺激に、思わず腰が跳ね、彼女らの手でペニスを擦ってしまい、堪えきれなかった嬌声が溢れてゆく。
「くぁうぅぅんっっ!  んっ、きゅっ……はっ、こ、これで、だしちゃったら……あんたたちの、負けってことだからねっ……」
「あぁ、そうだったわねぇ。元々、オマ○コでもお尻でもイキやすいからかしら、お嬢ちゃんはとんでもない早漏だもの……ゆ〜っくり、イカないようにしてあげるからねぇ」
  熱い吐息を耳にかけられ、ザワザワと背中が疼く。それと同時に二十本の指がペニスを這い回り、それだけでなく淫唇奥の牝粘膜や、ペニスの上でヒクつきっぱなしだったクリトリスにまで、山芋が塗り広げられた。そして――。
「んひっ、はっ……ふやっ、あうぅぅぅっっ!?  んっ、くふぅぅっ!  ど、どこっ、触って……いひっ、ひあぁぁっ!」
  無表情なもう一人の女が、お尻の穴にまでグリグリと指を捻じ込みながら、生温かい粘液を塗り広げてゆく。指先がカリカリと前立腺を引っ掻いて、ペニスの根元が弾けそうなほど、鋭い快感が跳ね上がる。けれどそれを解放させるより早く、女たちの手が粘糸を引き伸ばし、ゆっくりと遠ざかっていった。
(んっ……く、いったい、どうしようって……くっ、ふぅぅんっっ!)
  そこに浴びせられる、女たちの柔らかな吐息にペニスがビクッと跳ねる。戸惑うリヴィアをよそに、何度も何度も――そしてヌルついていた表面が乾き始めた頃、唐突にそれは湧き上がった。
「くはっ……はぁっ、はぁぁ……んっ、こ、これが、なんだって――んぅぅっ!?」
  快感に抗って踏ん張っていた膝が、ガタガタと揺れる。だがそんなことが気にならなくなるほどの異変が、ペニスを中心とした股間全体に広がってゆく。
(うっ、えっ……んぃぃっっ!  う、嘘っ、ウソでしょっ、なんでっ……んはぁっ!)
  ザワザワと広がってゆく焦燥感と、焼けるような掻痒感がはっきりとわかった。すぐさま掻き毟ろうと両手に力を込めた瞬間、拘束されていてそれができないことに気がつく。
(これっ、そのためのっっ……ほんっと、バッッッッカじゃないのっっ!)
  相手の意図をようやく察して、腸が煮えくり返るような思いだった。だがこれは明らかに相手の不正だ。無理やり自分に腰を振らせようと、妙なものを塗りつけたのだ――媚薬の類でないからといって、看過していいものではない。
「ほ、ほら、見なさいよっ……こうでもしないと、あたしに仕置き一つできないなんて……あんたたちの負けってことねっ……」
  そう言って、なんとか焦燥感を振り払いながら、冷静な態度で腰を進めてゆく。焦痒感が限界に近かった。だがこれは相手のせいでさせられること、素の状態であれば自分はいくらでも我慢できる。ひたすら心に言い訳し、リヴィアはペニスの疼きを抑えにかかる。
  と――そこで、ミランダがようやく口を開き、絶望的な言葉を述べた。
「それではゲームの説明をしましょうか。ルールは簡単、このステージを囲む松明が燃え尽きるまで、彼女が射精しなければ彼女の勝ちです。そのときには彼女に代わり、私たちが彼女のオモチャとなって、皆様を愉しませることをお約束しましょう。ですが射精してしまえば――どうぞ、彼女はお客様のオモチャになさってください」
(〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ、ふっっ……ざ、けっ……るなぁぁぁぁっっ!)
  先端が柔らかな筒口に触れた瞬間、怒りと自制心でリヴィアは腰を止める。だがそんなことに意味はない。後付けにせよ、元々のルールだったにせよ、これからリヴィアが腰を振ることは決定事項だというのだから。
「それでは、哀れな牝羊にはしっかり腰を動かしてもらいますが……そうそう、忘れてはならないのが、こちらの栓でしたね」
  ミランダが懐から、金色に輝く細い針のようなものを取りだし、こちらに近づく。
「っっ……どういうつもりよっ、このババアッッ!」
「おいおい、怖い顔するんじゃないよ。これはあんたみたいな早漏のための、救済措置なんだからねぇ……こいつで栓をしてやるから、精々踏ん張ることだ。あんまり早くドピュドピュされちまっちゃ、興醒めってもんなのさ」
  まさか――と思うよりも早く、丸まった針状の棒の先端が、リヴィアの尿口をツプリと押し開き、埋められてゆく。
「んひぃぃぃっっ!?  いっ、あっ……ひゃっ、ぐっ……んぅぅぅぅっ!」
  これまで味わったことのない、なにも触れるわけがない部分に異物が挿入される、その違和感と痛みに全身がガクガクと震え、たまらず絶叫しそうだった。
(いぁっ、やっ……いやぁぁぁ――っっ!  なにっ、なにすんのっ、このっ……変態っ、淫猥ババアッ!  すぐにやめなさいっ……放しなさいよぉぉっ!)
  叫びそうになるのを必死でこらえ、荒い息を吐きながら胸中で声を荒らげる。だがそんなリヴィアの苦悶の表情を楽しげに眺めながら、女はとうとう根元まで――僅かな余りを残し、その細い金の棒を埋め込んでしまった。
「はぁっ、あぐっ……うっ、うぅんっっ……んはっ、はぁぁ……」
「ふふ、よぉく我慢したねぇ……と、言いたいところだが。あんたが我慢するのはここからだろうさ、ほらっ!」
  パシンッッと平手でお尻を打たれた瞬間、不意を突くような痛みにたまらず腰が跳ね、窮屈なベルトを軋ませながら股間を突きだしてしまう。と――。
「んきひぃっっっ!  あっ……あぐっ、ふっ……んんぅぅっ、あっ、んぁぁ……」
  ――グジュニュゥゥゥッ……ニチュッ、グプププッ、ジュルォォォォ……
  耳を覆いたくなるような卑猥な水音が響きながら、リヴィア自身がこれまで見た中でも最小のペニスが、ついに狭い筒内を犯して埋没してゆく。
(うっ、はっ……あっ、やっ、いやぁぁぁっっ!)
  感じたくない、よがりたくない――にも拘らず、最初に訪れたのは圧倒的な快感の嵐だった。
(んぎっっ……ぎもぢっっ……いいっ、いいよぉぉっ……んひっ、ひぃぃぃっっ!)
  ツプツプッ、チュブゥゥッ!  と。
  温かな粘液に浸かりながら、柔らかな筒壁でペニスを包まれ、下半身が蕩けるような快感だった。それだけでなく、締めつけに扱かれて、表面に広がっていた掻痒感が瞬く間に解消されてゆく。腰を振ればすぐさまペニスを掻いてもらえ、腰を止めるとまたも痒くてたまらなくなるが、腰を引いて押し込んで――それを繰り返せば、性的欲求だけでなく生理的な欲求までが解消され、もはや腰を止めることはできなかった。
「んはうぅぅぅぅっ!  あひっ、ひがっっ……あっ、はぁぁっ……あぅっ、んぅぅっ!」
  ほんの僅かに残った冷静な思考が、自分の惨めさを訴えかけてくる。
  何十人もの女が自分を取り囲み、女であるはずの身で男のオナニーを体現している情けない姿を弛緩し、蔑んでいるぞ――。
  すぐに止めろ、ご主人様の申し訳が立たないだろう、この淫乱女め――。
(ふひゅっっ、ひっ……うるっひゃいっっ……わ、わはっ、っへ……りゅぅっ……)
  自分を罵倒し、叱咤して心を奮い立たせようとしているのはわかる。わかるのに――。
(わはっへりゅっっ……のっ、よぉぉっ……おほっっ、ほぉぉっっ!)
  本能が灼け焦がされるような快楽を、無視することは不可能だった。
「んきひぃぃぃいっっっ!  あひっ、ひあっ、はぁぁあんっっ!  んきっっ、きもちっ……いひっ、あっ、あぁぁ――っっ!  かかっ、掻かれてっ、いぃぃっっ!」
  ガチャガチャと木枷が揺れ、ギシギシと革ベルトが軋み、チュボッチュボッと淫らなピストン音が、作りモノの人工膣から響いてやまなかった。
(はひゃぁあぁぁぁぁっっ!  んんあっっ、なっ、なにこれっ、なにこえぇぇっっ!  きもひっ、いひっ、ひぎっっ!  あぁぁっっっ!  さいっ、さいっこっ、おぉぉぉっ!)
  ドロドロの粘液がペニスに絡みつき、湯船に浸かったような心地よさを流し込んでくれる。そこを柔筒内に張り巡らされた、柔らかな粒々のイボで擦り、何度も削られ、亀頭から肉幹の根元までが常に刺激される。
(あふぅぅぅうっっっ!  んぁっ、ちゃまっ、たまんないぃぃっっ!  あぃっ、いっ……いぃぃぃ――っっ!  しょこっ、ゴリゴリッ、掻いてっ、こしゅってぇぇぇぇ!)
  あられもなく台に抱きつき、しがみついて腰を振りたいという欲求に駆られるほどだった。いったいどんな素材でできているのか知りたくなるくらい、柔筒は柔らかくたわみながらもしっかりペニスを締めつけ、リヴィアのペニスを逃さぬよう咥えつき、ヌコヌコと丁寧に扱いてくれる。
  おそらくはもう少し大きいペニス向けの穴なのだろうけど、こんなみすぼらしく細い肉棒でも扱いてくれる淫穴の存在が、ありがたくてたまらなかった。
「あはっ、可愛らしい顔でよがっちゃって……どう、お嬢ちゃん?  蒟蒻芋から作った特製オナホの感触は……ま、聞くまでもないようだけど」
「んにゃっっ、はひゃっ、はやぁぁぁ……あきゅっ、んぃっ、いひぃぃぃっ……」
  瞳の焦点も合わせず、開き切った唇から唾液と舌を垂れ流して、言葉にならない喘ぎをもらしてリヴィアは腰を振る。山芋と蒟蒻芋という、この地方での食用としてはほとんど重用されない野菜を使って性を貪る、あまりに貪欲でみっともない姿を晒しながら、外聞を取り繕う余裕もなく、柔筒に詰まった粘液――温められた山芋を捏ね回して、魔少女は快感の頂きに向けて、まっしぐらに突っ走っていた。
(ふひっ、むひっっ……無理無理むりっっ、むぃぃぃっっ!  こんらっ、が、我慢っ、れきっ、なひぃぃっ……んくっ、くるっっ、きひゃうぅぅぅっっ!)
  カタカタと膝がわななき、ペニスの根元を駆け上がる熱い疼きに心奪われる。まもなくそれを解放し、この作りモノの奥深くへ熱い迸りを放ってしまうのだ。
(あぐっっ、んみっ……みひゃ、へっ……見られ、ひゃうぅぅ……あらひのっ、しゃせぇっ、射精っ、しゅるとこぉぉっ……あぁっ、最低っ、さいてぇぇっ……)
  それをすればお前の負け、ここにいる全員のオモチャになってもらうと言われていても、込み上げる欲望を抑えることができない。屈辱に思いながらも身体は素直に腰を振り、パチュパチュッとはしたなく柔筒を突いて、だらしなく悶えさせられる。
「んもっ、もっ、あへっ、ひゃめぇぇ……んぁっ、いっ、いくっ、いぐぅぅ……」
  尿道の半ばまで這い上がる熱液の気配にブルルッとお尻を震わせ、まるで牡の本能にでも目覚めたように、ペニスの先を限りなく筒奥に近づけようと腰を押しつけ、身体を止める。少しだけペニスが痒いけれど、射精の快感を味わいながらペニスを扱き、すぐに掻き始めればいいだけだ。
「あららっ、動きを止めたわよ?」
「まぁ、イクのかしらっ……イクのよね、そうでしょっ?」
「あぁ、楽しみだわ……本当に、とっても楽しみ♪」
  客席からヒソヒソと聞こえる声に恥辱を覚え、這い上がる快感とともにゾクゾクと背中が痺れる。だが欲求を抑えることもできず、リヴィアは括約筋を引き締めることもなくあっさりと、溜まりに溜まった牡エキスを排泄しようとする。
「あひぃぃぃぃ――っっ!  んぃっ、イクッ、イクイクイクッ、イッッ――」
  ――けれど。
「――クゥゥゥッッ……うっ、えっ……んひぅぅっっ!?  んぎぃぃぃっっ!」
  待っていたのは最高の解放感と快楽ではなく、凄絶な痛みと焦燥感だった。尿道が圧迫され、けれども排泄されない牡欲が一気に逆流し、燃え盛るような熱さが肉棒の根元を縛り上げ、締めつけているようにさえ思える。
(んあぁぁぁぁっっっっ!?  なんれっ、なんでなんでっっ、なんでっっ!)
  革ベルトをギシギシと軋ませてもがき、バタバタと足踏みせんばかりに下半身を暴れさせながら、そこから少女はさらに情けなく腰を振り乱し続けていた。
「はがっ、あっ……んなっ、なんれっ、よぉぉ……」
  フーッフーッと息のこぼれる唇を引き締めて歯を食い縛り、リヴィアは涙と涎でドロドロになった顔を、ミランダのほうへ向ける。
「くっっっ……ぷっ、ふふっ……ふぐっっ、はっ……あ――っっははははっっっ!」
  その表情と震える鳴き声が、堪えられないほど無様だったのだろう。
  ミランダが絶叫するように笑い上げた瞬間、客席からも周囲の娼婦たちからも、一斉に大きな笑い声が響いて、リヴィアを嘲笑の渦に叩き落とす。
「ほほほほっっ、素晴らしい表情だわ!  イキそこねた男の顔にそっくり!」
「あぁっ、もうたまりませんわっ!  なんて情けない顔でしょう……」
「涙でグチャグチャになって、それでも腰を揺すって……ふふふっ、惨めですこと!」
  そんな女の声で、リヴィアは自分が腰を振っていたことに気づくが、それでも掻痒感から止めることはできず、腰を振りながら叫ぶ。
「あぐっ、なんっ、なんれぇぇ……い、イケないっ、イクのっ、できないぃ……」
「くふっ、はははははっ!  そりゃそうだろうねぇ?  さっき埋め込んだ栓のこと、もう忘れちまったのかい?」
  ジンジンと熱く疼く、ペニスの根元に溜まり落ちてゆく痛みに歯を食い縛りながら、霞んだ頭を懸命に働かせる。そうして数秒の後、リヴィアはカタカタと歯を鳴らして震えながら、表情をサッと青ざめさせた。
(あっ、あぁぁ……そん、な……あれ、あれの、せい……あれのせいでっ……)
  ようやく――女たちの仕置きの真意を理解させられる。けれど込み上げたのは怒りではなく、恐怖と焦燥だけだった。
(しゃ、射精っ、できない……なんてっ、あり……得ない、でしょっ……)
  射精をすればさらなる恥辱を与えると、女元締めから宣告されている。だから本来なら自分は、それがどうしたと歯を食い縛って、この欲求を押し殺さなければならない。
  そう理解していながらも、心と身体はあの快感と放出の心地よさを完全に刻みつけられており――少女は牡恥を求めて叫ばずにはいられなかった。
「そん、ら……あぐっ、ひぅっっ!  んぃっ、イ、かせっ……イかせなさいよっっ!」
  改めて自分の状態を認識し、リヴィアは背中にネットリとした汗が滲むのを感じる。
  両手足が不自由で、いつの間にか限界まで腰を引いてもペニスが抜けないくらい、身体に近い位置で台が固定されてしまっていた。その上で腰も、太ももも、腕も。革ベルトによって背の柱に縛りつけられ、自分の意思で栓を抜くことは不可能である。
(そ、それにっ、な……なに、なん、だかぁっ……んっく、か、痒い――)
  ムズムズと下半身に広がる掻痒感に腰をくねらせ、秘部を突き上げるような動きと、お尻を柱に擦りつける動きを交互に晒してしまう。それを見た女たちが手を叩き、下品な笑いを上げて囃したてることが悔しくてたまらないが、その情けない行動は、どうしても抑えることができなかった。
「んっ、ああぁっ、はっ……あぅんっっ!  んっ、な……なに、したのっ、今度は!」
  必死に虚勢を張って声を荒らげながらも、身体は唯一掻くことができるペニスを刺激するため、緩々と腰を振って柔筒に抽挿を繰り返す。だが――。
(あぁぁっ、んっっ……はぁぁっ、チン、ポッ……はぐっ、んきっ、気持ち、いいのっ……いいのにっ、いいのにぃぃっっ!  あぁぁぁっっっ!)
  待っているのは、けして射精に至ることがない、焦燥だけが募る快楽の波と、肉棒の根元を縛る熱い痛みばかり。ビクビクとペニスが弾け、狂おしいほどの快感が下腹部を突き抜けて股間を痺れさせるのに、最高の快楽だけはその底に沈澱し続けてゆく。
「こっっ……答えなさいよっ!  なにがこんなっ、か、痒っ……ひぐっっ!」
  ジクジクと重く響く不快感に抗いつつ、ミランダを問い詰めるように叫ぶが、女元締めはニヤニヤと笑みを絶やすことなく、いやらしい声音で返してくる。
「さっき塗ってやっただろう?  チンポと同じように、マ○コにもクリにもケツにも……前立腺にも少しだけ、あのコなら塗ったと思うがね?」
  視線だけで問うと、あの無表情の娼婦がコクンと頷きを返す。
「そういうこった。まぁチンポは見ての通り突きだしてるからね、乾燥が早くてすぐに痒くなっちまうわけだけど……ほかの部分はこうして、時間が経つと痒くなってくるってわけさ。ほら、言ってる間にも、どんどん痒くなってるだろう?」
「ひぐっっ……んぃっ、い、いふっ、なっ……ひゃっっ、ふっ……んぃぃっ……」
  手の平に爪を食い込ませて拳を握り、痒さを忘れるような痛みを刻み込んだ。そちらに意識を向けて、懸命に下半身の疼きから神経を遠ざけようとする。
  だが、そんな涙ぐましい努力は、女たちの嘲りによって一瞬にして霧散させられる。
「ひゃうぅぅっっ!?  んひっ、ひゃっっ……なに、をっ……やうぅんっっ!」
「ん〜?  決まってるでしょ、アンタの邪魔♪  してるの……ふ〜っ」
「ふーっ、ふーっ……クスクスッ、可愛い声だしちゃって……ふぅぅぅ〜っ……」
  女たちの息が股間に浴びせられ、お尻の肉皺を撫でてゆくたびに、耐えがたいほどの掻痒感が下腹部で膨れ上がり、脊髄を駆け抜けていった。膝がガクガクッと痙攣するように震え、ベルトで抑えられた腰が拘束台をへし折らんばかりに暴れ、尻肉がバシバシと柱を叩きつける。けれど――。
「んぁっ、あっ、んあぁぁぁ――っっっ!  もうっ、やっ、いやぁぁぁっっ!  どうひっ、どうしてっ、よっっ……んくっ、くひっ、ひぃぃぃんっっ!」
  衝動に突き動かされて腰を振っても、痒さが解消されるのはペニスだけだった。だがその部分だけが掻き毟られて心地よくなっても、それと反比例してほかの部分の掻痒感が引き立てられてしまう。
  それだけではない。ペニスを掻かれ、刺激されればされるほど、尿道の奥深くで牡欲が膨れ、煮詰められた精液が噴き上がろうと根元で暴れ狂う。
(うぅぅっ、ふっ、ふぐぅぅぅっっ!  んだっ、だしっ、たいぃぃっ……)
  歯軋りし、涎がポタポタとこぼれるのを感じながらも、リヴィアには一心不乱に腰を振ることしかできなかった。もうそれしかないと、考える余裕すら失くして。
(こぇっ、これ、でぇっ……しゃせっ、えのぉぉ……勢いでっ、あの針ごとっっ……)
  一度腰を引くだけで、筒壁に剥き上げられた包皮の下の、敏感な肉傘が粒突起に引っかかれて狂おしい快感に襲われる。それを乗り切ってペニスを押し込むと、割り開かれる蒟蒻筒の感触に亀頭が撫で擦られ、裏筋をゴリゴリと押し捏ねられた。
「んふっ、ふひっ、ひっ……んはっ、んはぁぁっっ!  あぐっ、はふっ、はぁぁっ!」
  精巧な人工膣の入口がピッタリと狭まっているせいで、肉幹は根元から余すところなく、丁寧にじっくりと扱かれてゆく。精液を搾り上げるように締めつけ、粒と粘液で吸い上げ、それだけで腰が蕩け落ちそうなほど気持ちがいい。だが、それだけだった。
(んぁっ、はぐっっ……うぅうっっ、れ、れもぉっ……それれもっ、らめなのぉぉ……んぎっ、ひっっ……んぅぅっっ!  なんれっ、で、でないのぉっっ!)
  あの棒がよほどしっかり埋められているのか、そして膨張する肉棒の粘膜で相当に圧迫されているのか。肉棒が硬く屹立すればそれだけ強く棒を咥えてしまい、精液の抜け出る隙間が塞がれてしまう。
(ふきぃぃっっ……んぃっ、イクッ、あぁぁっっ!  イクッ、イクぅぅっっ!  あっ……あぁぁ、イ、イケないぃぃ……んぐっ、も、もぉぉっっ!)
  さっきから数えて五回目にもなる絶頂の予感を迎え、少女の美麗な顔が、苦悶の表情に歪み、垂れ伸びた舌から滝のように唾液が流れる。
  痛い、苦しい、熱い、もどかしい――けして射精できない焦燥感に全身を震えさせ、ついには柔筒の粒で引っ掻くようにして棒が抜けないかと、腰を押しつけたまま円を描いたり螺旋を描いたり、肉棒をクネクネと動かして筒奥を叩き続ける。
(こっ、これっ……これしかないっ、ないのぉぉっっ!  奥っ、奥で栓引っかけてっ、抜くっっ……絶対抜くっ、ギュポギュポするぅぅぅっっ!  うぎぃぃぃっっ!)
  尿道を塞ぐ栓の、外に飛びだした部分は剣の柄のようになっており、膣を模したこのオモチャの最奥――子宮口に突き立てれば、腰を引くだけで栓は外れるはずだ。
  そんなリヴィアの意図を察したように、女元締めがニヤニヤと底意地悪く笑う。
「おや、いいところに目をつけたねぇ。確かにそうすれば抜けるだろうさ……だけど、いいのかい?  射精しちまったらあんたの負けなんだよ?」
「んもっ、もっっ……なん、らっへ、いいわよぉっっ……抜くっ、だすぅぅっ……」
  涙をボロボロとこぼして腰を振り、相手に返事をしたというよりは、願望を口にしただけという状態だった。ほとんど朦朧としている少女の姿に、ミランダはますます嬉しそうに頬を緩め、嘲笑しながら返す。
「そうかい、そうかい。それなら頑張らないとねぇ……無駄だとは思うが、せいぜいみっともなく腰を振ることさ。ほらっ、全然届いてないよぉ?」
「もっと頑張って、お嬢ちゃん!  腰を振るのよ、ヘコヘコって情けなくね!」
「いやぁ〜ん、童貞くんみたいな腰遣い、カッコ悪〜い♪」
  主催者の言葉に観客たちも喜悦を滲ませた声を上げ、周囲の娼婦たちも高らかに笑いを上げる。蔑まれ、馬鹿にされていることは明らかで、その恥辱に頭が爆発しそうなほどの怒りが込み上げた。だがいまは、そのことに構っている余裕などない。
(こえっ、こえれぇぇ……抜くっ、抜かなきゃっ……あぁっ、痒いっ、いやっ、もういやぁぁっ……痒いしっ、イキたいしぃぃっっ!)
  グニュグニュと筒を歪ませながら腰を押しつけ、懸命にペニスを突き立てる。
  自分を抱いてくださったイリーシャ様やキディ様、そして先ほどまで自分を犯していた男たちの腰遣いを模して、ひたすら動き続ける。完璧とまではいかなくても、それでいつかは奥に届き、栓が抜けてくれることを期待して、そうするしかなかった。
「んっ、ぐっ……ふぁっ、んひはぁぁ……あぅっ、やっ……ぁ――あうぅぅぅんっ!?」
  だが――またしても絶頂を迎え、這い上がる快感に背筋を跳ねさせながら、積み重なる痛みに壊れるほど腰を捩ったところで、ようやくリヴィアは気づかされる。
(ふぁっ、へ……あぇ、んっ……こ、れ……まさかっ――)
  ペチュンッ、プチュンッと情けない音を奏でながら、懸命に粘液を掻き混ぜて奥を突いているつもりだったが、それはとんでもない勘違いに他ならなかった。
「んくっっっ……ふっ、ふふっ……くくくくっっ……」
  女元締めの、押し殺した笑いが耳に響く。そしてそれを知っていたのか、あるいはいま気づいたのか、娼婦たちにもその笑いは次々と伝染し――。
「あ、あぁぁ……そ、んら……あぁぁぁぁぁっっっっ!!」
  リヴィアの絶叫とともに、ミランダの嘲笑が爆発した。
「あははははははっっっ!  ようやく気づいたかい、その通りだよ!  そんな短小チンポじゃねぇ、女の急所なんて叩けやしないってことさ!」
  女性の手の平にスッポリと収まるような、年端もいかない少年じみたペニスを揶揄され、愕然としながらもその現実を受け入れるしかなかった。懸命に打開しようとしていた行動は無駄な足掻き以外の何物でもなく、必死に腰を押しつけても、先になにかが触れている気配さえ、感じることはできないことを。
「ふひゃっ、はっ……んやっ、やらっ……い、いやぁぁぁぁっっ!  もうっ、イクッ、あぁぁっっ!  イッ、イ、かっ……イかせてよぉぉっ!  射精させてぇぇぇっっ!」
  叫びながら、押しつけた腰を上下左右にグリグリと捻って、さらなる足掻きを晒す。だがそれでは、跳ね返る快感に肉幹を舐められ、射精欲が募るばかりだった。
  女たちの吐息にくすぐられ、牝襞や腸粘膜の掻痒感も限界で、刺激を求めてヒクついているのが感覚でわかってしまう。苛立ちと焦りが下半身を覆い、背筋を舐め上げ、頭の奥がなにも考えられないくらい熱く火照る。
(あぁっ、もうっ、もういいっ……なんでもいいっ、早くイかないと……あ、違う……掻かないと、変っ、変になるぅ……イク、掻く、イク、掻く……あぁ、あぁぁ……)
  ただイキたい、掻き毟りたいという欲望だけで頭が埋め尽くされ、思考が止まり、カラクリ仕掛けの人形のようにゴツゴツと腰を叩きつける。全身の感覚は股間を除いてマヒし、見開いた眼が血走って、半開きの口から滝のように涎が流れ落ちていた。
  ――そんな、性欲に飢えた少女の耳元に。
「さぁて、小娘?  ここで提案があるんだが……」
「あぅっ……んっ、あ……らに、なんらのよぉ……」
  甘く染み込んでくる、病に浮かされたような頭を揺らす、そんな女元締めの言葉に反射だけで返す。
「苦しいだろ?  堪えられないだろ?  でも、あんたがもし、『ミランダ様とそのお店の娼婦様に、多大な迷惑をお掛けしましたことをお詫びします。愚かな変態娘は負けを認め、観客の皆様のオモチャになり、償わせていただきます』――と……」
「んっ……くふっ、あっ、ふぁぁ……」
  甘い化粧の香りに鼻先が包まれ、ルージュに濡れた熱い唇が、耳朶を柔らかく食んだ。
「そう言えたらね、チンポの栓抜いて射精させてやるよ」
「――っっ!」
  チンポ、射精――その二つの単語を耳にしただけで、頭の奥が弾けるほどの歓喜に襲われる。表情も引き締まり、瞳は見開かれ、腰が振れるのさえ治まるほどだった。
「そうなったら、ご褒美にマ○コもケツマ○コも……ビンビンのクリちゃんだって、お客様に弄ってもらえるよ?  射精もできる、痒いトコも掻いてもらえる……あぁ、こりゃ気持ちよくってたまんないだろうねぇ?」
  ククッと笑いながら女が続ける、その言葉に唇が緩んでしまう。
(あ、しゅっ……ほ、ほんろに、イケ、りゅっ……掻ける、ほん、と……あぅんっっ!)
  ツプンッと音を立て、緩んでいた菊穴が小指の第一関節だけで、引っ掻かれる。別の指が伸び、爪先でカリッと微かな痛みを伴い、大きく膨らんだ肉芽が刺激された。
「あひゅぅんっっ!  んっ、はっ……あろっ、も、もっひょ、ひてぇ……」
「ここまでだよ。お前が言うまではね――」
  トロンとした瞳で訴えかけると、不意に冷たい声になって女の指が遠のいた。一瞬だけ痒みを忘れられたことで、さらなる焦痒が下腹部に渦巻き、頭の奥でガンガンと痛みさえ感じるようだった。
「あぁそれと、これは一回だけの提案だからね。ここで言えなきゃ、松明が燃え尽きるまでは……何時間でも、ここで腰振ることになるんだよ。よぉく考えな」
「ひっっ……あっ、うっ……そ、そん、らっ……あっっ!」
  ニチャァァ……と唾液を掻き混ぜる音を響かせ、女の舌が耳穴に滑り込んだ。まるで指先のように巧みに動き、尖った舌先で耳を穿り――その感触が遠のく。
「さ、どうする?  謝るかい?」
(んぁ、はぁぁ……ひょん、らの……)
  決まっている――ゴクリと唾液を飲み、リヴィアはプルプルと唇を震わせて開いた。
「み……ミランダ、様と……」
(んもっ、もうひ、わひぇ……あり、ま……せんっ、イリーシャ様っっ……)
  心の中で、唯一無二の主人に心から詫びながらも、砕け蕩ける心の堕落を、止めることはできなかった。
「ミランダ様とぉ……こうっ、高級、娼婦の皆様に……多大なご迷惑をおかけしましたこと、心から……お詫び、いたしまふっ……」
  クスクスと忍び笑いが響き、嘲りの視線が突き刺さるのを肌で感じる。だが一度折れ、屈した心は元に戻らず、言葉は流れるように溢れてしまう。
「愚かな、変態娘はぁ……負けっ、負けを、認め……お集まりのご婦人方の、おも、ひゃ……オモチャに、なって……つ、償わせて……いっ、いただきますっっ……」
  言いきった瞬間――心底に染み込んでいた被虐の本能がゾクゾクゾクゥッ!  と心を舐め回し、快感の雷に全身が穿たれたようだった。
「いいコだねぇ、お嬢ちゃん……さて、あんたたち、これで気は済んだかい?」
「ええ、十分です」
「ほんっと、強情なんだから……でも、堪能できましたね」
  口々にリヴィアの謝罪を受け入れ、溜飲を下げたように笑みを浮かべて見せる。
(あ、んぁ……はっ、はひっ、イケ、りゅっ……こぇれっ、イケるっ、イケるぅぅっ!)
  もはや一刻の猶予もなく、縋りつくような視線でミランダに訴えかけると、察したように彼女は、一人の女娼婦に目配せをした。山芋を塗り込んだ無表情な女――褐色の肌に短い黒髪の、エキゾチックな魅力の娼婦だった。
「我慢の末の射精だ。せっかくだし、あんたの口を味わわせてやりな」
「んふっ、ふっ、ふぐぅぅぅっっ!  んぃっ、はひゃっ、ひゃくぅぅ……」
  柔筒台が動かされた瞬間、ヌポンッッと音を響かせて、ペニスが抜け飛びだす。内側の粒突起に引っ掻かれた粘膜を痺れさせ、惨めな悲鳴を上げながら、それでもリヴィアは決定的な瞬間を得られるまで、ひたすらペニスに意識を集中させる。
(早くっ、早く早く早く早くっっっ!)
  淫筒を失っても腰は動きっぱなしで、小さいながらも天を突くようにそそり勃った肉棒がビクビクと跳ねながら、射精を求めて哀れに揺れ弾む。そんな短小ペニスを周囲の女が笑い、ミランダには真正面から蔑むように視線を浴びせられ――。
「それじゃ、抜いてやるよ」
  栓の役割を果たしていた細い棒が、ようやくヌルヌルと引き抜かれた。そして、それと同時に――。
「…………んぁっ、はぁあむぅぅぅぅっっっ!  んぐじゅるっっ、じゅぶうぶぶぅっっ、じゅるるぅっっ、ぐちゅぅぅっっ!」
  足元に跪いた女が大口を開け、堰を失って喜ぶように跳ねたリヴィアのペニスに、激しい音を立ててむしゃぶりつく。
「ひきっっっ……んぎいぃぃぃぃ――っっっ!?  あひっ、ひぃぃぃぃっっっ!」
  熱々の蕩肉にペニスを包まれたかと思うと、大量の唾液がデロォォッとペニスに纏わりつく。さらに、何十枚もあるのではと錯覚するほどの勢いで舌が蠢き、小さなペニスの亀頭を、裏筋を、シャフトを、そして根元から陰嚢に至るまでを、容赦なく舐め回した。
「ウチで一番のフェラ嬢の口技だよ、存分に味わいな」
(んぃぃぃっっっ!?  あひっ、はひっっ!  しゅごっ、しゅごしゅごしゅごぉぉぉっっ!  んぃっ、ひぐっ、あぁぁっっっ!  ひぐひぐっっ、んぃっ、いっぐぅぅぅんっっ!)
  たった今まで突っ込んでいた人工膣はなんだったのか、ツルツルで刺激も薄い、あんなもので射精するのは子供だけだ――と思わされるくらい。
「ほぁっ、あはぁぁぁぁ……んっっ、と、溶けりゅっ、溶けひゃうっ、溶けまひゅぅぅ……んひっ、いひぃぃぃ、あぁぁぁ……イッ、イクッ、イクの、いい、れひゅかぁ……あぁぁ……も、イクぅぅぅ……」
  言葉が蕩け、頭の中が灼熱に覆われる、気が変になるくらいの快感が怒涛のごとく押し寄せる。
「んぐじゅるっっ、ぐじゅぽぉぉぉぉっっ……ちゅぷっ、じゅぼぉぉっ!」
  唇は根元を押さえつけながら、回転して刺激を与えて吸精してくる。口内粘膜は熱々でトロトロで、肉幹を隙間なく包んでプルプルと震え、優しく揉みしだきながらゆっくりと扱き上げていた。頭が前後するたびにそれらすべてが肉棒を蕩かし、追随する舌がベロベロと余さずペニスを舐めしゃぶってゆく。
  そして極めつけは、女が細く眼を開いて見上げてくる、その視線だった。
(ひゅっっ……ん、み、見られてるぅ……無様なあらひのっ、イキ顔ぉ……おほぉっ!)
  散々突っ張ったクセに、あっさり折れたみっともない牝犬――とでも言いたげな、クールな眼差しに背筋が一気にわなないてゆく。その痺れるような刺激が脳奥を貫いた瞬間、リヴィアは尿道からの迸りを今度こそ、心おきなく解放させられた。
「あひゃっ、んひぃぃっっ……ひぐっ、あぃっ、ひぐぅぅんんっっ!  んぅぅっ――」
  ――ブビュゥゥゥッッッ……ビクビクビクゥゥッッ、ドピュルビュルッッ!
  爆ぜた、という感覚が最も近かったに違いない。
「ふひっっ……いあぁぁぁ――っっっ!  あいっ、あいぃぃっっ、いぐっ、イクぅぅぅうっっっ!  んひっ、いひっ、イクッ、イクイクっっ、イッて……あっひぃぃぃっ!」
  限界まで広がった尿道が、塊になるくらい煮詰められた白濁塊を吐きだし、それと同時に頭が真っ白になるような快感が突き抜けていった。亀頭が弾けたかと思うほどの勢いで、噴きだした精液がビチャビチャと娼婦の口内を汚し、唾液と混じり合って最高の快感を亀頭に塗し広げてゆく。
  それに加え、女が吸引すると根元から直接吸い上げられるように精液が引っ張られ、強制的に快感を送り込まれてしまう。カクンッと腰が跳ねて前立腺が痺れ、そのタイミングに合わせて彼女が唇を引き締め、窄まった口内でストローのようにペニスを吸う。それだけで腰が抜けるような肉悦に下半身が包まれ、肉棒の感覚がどこまでも敏感に研ぎ澄まされるようだった。
(んんぁっ、あはぁぁぁ……あぐっ、イッ、イッへりゅ、ろにぃぃ……イ、イクの、とまっ、とまんにゃいぃぃ……んぁっ、もれっ、もえりゅぅぅ……んびゅっ、れりゅぅ……)
  締まりの悪い水道のように、女が舌をくねらせればくねらせるだけ、ビュービューと精液がもれ溢れてしまう。それを女は懸命に口内に溜め、ネトネトの熱い粘液を肉棒に絡ませながら弄び、イキ狂えと言わんばかりの悦びをもたらしてくる。舌先がいいコいいコするように亀頭を撫で、かと思えば根元からジグザグにしゃぶり、ペニスのムズ痒い感触が女の口内で熟成されてゆくようだった。
「はふぅぅっっ、んぃっ、はっっ……あっ、イクッ、またイクぅぅっ!  んぃっ、はっ……と、止まらなっ……あっ、あぁぁっっ!」
  もう出ないというように空撃ちを繰り返しても、女が吸い上げると精液の塊がドプッと噴きだし、尿道を内側から擦り上げてゆく。
(んっ、こ、こんらのっ……はっ、忘れ、らんにゃいぃぃ……あいっ、イグぅぅ……)
  黒い女の瞳に惹きつけられ、意識がそこに吸い込まれるようだった。これだけの強烈な牡快感を刻まれてしまっては、今後もし彼女と会う機会があれば、その視線だけで絶頂してしまうかもしれない。
「んぅぅぅ〜〜〜っ……ちゅぽっ、はぷっ……んぐぅっ、じゅるっ、じゅぽぉぉぉ……」
  最後に二度三度と扱き、ビクンビクンッとリヴィアが腰を跳ねさせたところで、ようやく肉棒が解放される。
(あはっ、はぁぁぁ……あぅっ、んっ、しゅ……しゅご、かったぁぁ……)
  足腰はガタガタで、もう満足に立てもしない。表情は泣き濡れてグチャグチャで、瞳は桃色に染まってうっとりと細められる。その奥には小さなハートが見えるかというくらい蕩け、全身は奥深くまで快楽に侵略されていた。
「んっ……ふぁっ、あぁぁぁ……えぉぉぉぉ……」
「ぇ――んっ、くっ……あっ、やっ……」
  そんな、精も根も尽き果てたというくらい呆けていたリヴィアの眼前で、女が唇を大きく開いて見せつけてくる。プゥンと鼻先をくすぐり、顔全体を包むほど濃厚な精臭が口から溢れ、ニチャニチャと白濁糸を引く粘液の海が、女の色っぽい口内に広がっていた。
(あ、たし、の……こんなに、気持ちよくなって……バカみたいに、だしてっ……)
  舌が淫らにくねり、口内淫液を掬って垂らすたび、『私の唇がそんなによかったか?』と問いかけられているようで、恥ずかしくてたまらない。だが、思わず目を背けそうになったところで、女の両手が伸び、熱く火照って真っ赤に染まった頬を包んでくる。
「ふぇ……あむぅっっ!?  んぐっ、あっ……はひゃっ、やっ……んむっっ!」
  なにをされたのかわかったのは、呼吸が少し詰まり、重ねられた唇から生臭い粘液が流れ込んだ、その直後だった。だが、汚いなどとはまるで思わない。
(んみゅぅぅぅ……ふはっ、あ、ひ、りぶんのぉ……んぐっ、じゅっ……)
  プチプチと噛み潰せるほど濃くて粘度が高く、さらには唇が焼けるくらい熱い、敗北の証。自分の排泄した精液ながら、呆れるほどに臭くて苦く、喉が詰まるほど粘つく。
  けれどそれを搾り取った女から口移しで注がれ、味わわされていると、母親から授乳されているような錯覚を覚えさせられ、思わず瞳を閉じてしまった。
(はふっ、あっ……お、おい、ひっ……いっ、んっっ……)
  ポロポロと涙がこぼれ、無性になにかに抱きつきたくなる。たまらずリヴィアは唇を離し、泣きじゃくりながら声を上擦らせ、訴えかけた。
「てっ、手枷、外してぇ……なにも、しないからっ、逃げないからぁっ……だ、抱きしめて、精液、飲ませてぇ……」
  女が逡巡し、ミランダのほうをチラリと見ると、女元締めはニヤニヤと笑いながら、そうするように指示をした。解放された瞬間、リヴィアは女を強く抱きしめ、隙間なく唇を重ねて自ら舌を伸ばし、唾液と混ざり合った精液を吸い、彼女の舌を舐める。
「あはぁぁっっ、はむっ、あむぅぅうっ……おむっ、んじゅるっ、ちゅばぁぁ……」
「ははっははははは!  こいつは気に入られたもんだねぇ、ニーナ!」
  ミランダの声に、ニーナと呼ばれた娼婦が頬を赤らめながら、唇を受け入れて舌を吸ってくれた。背の低い自分より、頭二つほど大きい彼女が首を傾け、奥に溜まった精液までしっかりと注ぎ込むと、リヴィアもそれをこぼさず受け止め、口でしっかりと味わってから、ゆっくりと喉を鳴らす。
(んくっ、んぐっ、ごくぅっ……んぷっ、はっ、はぁ……おい、ひぃ……)
  ジュルジュルッ、ズチュゥゥッ……と下品な音を響かせ、女の舌ごと精液を吸い、啜り尽くす。生臭い味がすべて女の唾液の味に変わるまで、丹念に舌を絡ませてから、ようやく荒い息を吐いて少女は顔を離した。
「はぁっ、あ、んっ……んふっ、ちゅるっ……こくっ、んっ……あ、りっ……っっ!」
「……………………」
  思わず礼を言いかけてから、自分のとった行動がすべて思いだされて無性に恥ずかしくなり――屈辱に苛まされたリヴィアは、赤く染まった顔をサッと背ける。だが女は無表情のまま特に気にすることもなく、ただ少女の髪を一度だけ撫で、すぐに離れて行った。
(なっ……によ、あいつっっ……ば、バカにっ……するんじゃないわよ!)
  侮られ、子供扱いを受けたような感覚に、ザワッと背中が震え立つ。だがなにかを起こせるような体力もなく、相変わらず手と首以外を拘束台に擦りつけたまま、佇んでいると――。
「〜〜〜〜〜〜っっ、くっ、うぅっ……あっっ!  やっ、なにっっ!」
  そうしているうちに、両手が取られてまたも手枷に填め込まれてしまう。だが抗議の声よりも早く、その理由を明かすように、客席のほうで動きが起こっていた。
「忘れたわけじゃないだろう?  お客様のオモチャになりますと、自分で言ったじゃないか。ほら、ご婦人方も待ちきれないとさ」
  壇上に上がった女たちが、列を成してリヴィアの前に立ち並び、その手を伸ばしてくる。それを見てビクンッと身を竦めたリヴィアだったが、同時に全身を包む掻痒感が思いだされ、下半身が疼きだしてしまった。
「さて、なにか言うことがあるんじゃないかい、お嬢ちゃん?」
  完全にリヴィアの心を掌握し、身体を支配したとでも思っているのだろうか。女元締めは従順な子猫でも見るような目で、リヴィアの全身を舐めるように見つめる。
(ふっ、ぐっっ……く、やしい、けどっ……んっ、も、もうっっ……)
  痒みに腰が痺れ、フルルッとお尻の肉を震わせて身悶える。ドクンドクンと鼓動が激しくなり、粘膜に血が流れ込むたびに、身体の奥から痒みが膨らんでゆくようだった。
「っっ……し、て……くだ、さいっ……くぅんんっっ……んっっ……」
「――なにを、して欲しいんだって?」
  耳に突き刺さる女の声に、ギリッと奥歯が軋む。けれど一度、あれほどの醜態を晒して敗北の言葉を口にしてしまった以上、相手に抗うような言葉は出なかった。
「お……オマ○コ、弄って……か、掻いて、くださいっ……クリトリスも擦って、お……お尻もっ、ケツマ○コも掻き毟ってくださいぃっっっ!」
  それは痒さに負けて口走った言葉だったのか、快感に屈服させられた敗北の宣言だったのか。自身にも判別がつかないまま、リヴィアは幼い淫華を女たちの手に、無防備に曝けだしてしまう。
「お、お願いっ……しますっ……か、掻いて、くださいいっっ……」
  そんなリヴィアの懇願と、懸命に腰を突きだした情けない体勢、そして潤んだ小動物のような瞳を見て、婦人らがニタァ……と表情を緩めて見せた。
「ふふふふ、いつもの男のコ相手とは、やはり違いますわねぇ」
「あれだと、チンポとお尻だけですから順番が中々回ってこなくて……」
「こんなお嬢ちゃんのオマ○コ弄れるなんて、楽しみですわ♪」
「あらあら、クリちゃんをビンビンに勃起させて……こうしたらどうなるかしら」
  婦人たちの言葉と、嗜虐の笑みにゾクゾクッと背筋がわなないた。そして一番先頭にいた女が容赦なく唇を尖らせ、淫部に吸いつき――。
「はぁっ……あむっ、あぅぅぅっ……んぃっっ!」
  自ら包皮を剥き上げてビンビンに勃起した陰核を甘噛みし、舌を這わせた瞬間――。
「んくぅぅっっっ!?  あぅっ、あっっ……んひゅふぅぅぅぅ――っっっ!!  あぃっ、いっっ、いぐぅぅぅっっっ!  いぐっ、いぐいぐいぐぅぅぅっっ、あいぃぃぃっっ!」
「えっっ……きゃぁっ!」
  ――ブシュッッッ……プッシャァァァァッッ!  ビュッビュッ、ビュゥゥ――ッ!
  別の女性が手を伸ばしていたペニスの先端から、透明の飛沫が一気に噴き上がった。女の手と陰核に吸いついた女の顔を、その滴でビチャビチャに塗り染めてゆく。
「んひあぁぁぁっっっ!  あぅっ、はっ、ふゃぁぁっっっ!  あぅっ、んっ、ご……ごめんっ、りゃはいぃぃっっ、あいっっ……きひぃぃぃ――んっっ!」
  牡絶頂ではない、女の快楽による絶頂で潮を吹いている感覚が、淫唇全体を甘く溶かし、背筋をわななかせてリヴィアは叫ぶ。だがそれは求めていた快感ではなく、謝りながらも少女はまた、婦人たちに媚びた鳴き声で訴えかけてしまった。
「んひぅぅぅっっ、もっ、もっと、ひてぇぇ……あぐっ、んひっっ、はっ……オマ○コもおひりもぉっっ、グチュグチュしてぇぇぇっっ!  指でも道具でもっっ、なんれもいいからぁぁぁっ!  奥までっ、おくまれジュクジュクにひてぇぇぇっっ!」
  掻痒感に焦れて腰が揺れっぱなしで、空腰を使いながら、淫らな汁をあちこちから撒き散らし、双穴への刺激を乞い求める。無様な姿を自覚し、羞恥に全身が熱くてたまらなくても、生理的な苦悶を逃れる術はそれしかなかった。
「ほんっと、可愛いわぁ……ほら、こうするとどう?」
  驚いて一瞬だけ手を引いていた婦人の一人が、いまだギチギチと屹立するペニスを、シルクの手袋に包まれた手で柔らかく握る。その感触に痺れるような肉悦を注がれ、彼女の手で擦ってもらうように、少女は自らヘコヘコと腰を振って、甘い快楽を貪った。
「あひゅっ、はっ……あっ、あぁぁ〜っ、んっ……き、きもひ、いひぃぃぃ……」
  先ほど噴いた潮や精液滓、むしゃぶりついていた娼婦の唾液でグチョグチョのペニスを、女の手袋で拭うようにすると、そこから粘液の絡まるいやらしい音が響く。
  ――ヌチュッ、クッチュ、チュニュゥゥ……グチュッ、ヌチャァァ……
「あはははっ、蕩けきった顔しちゃって……それじゃ私は、ここを穿ろうかしら」
  娼婦たちが用意した器具を掴み、凹凸のついた棒を尻肉に擦りつけられる。その感触だけで、刺激を求める菊皺はあっさりと弛緩して大口を開き、腸液をトロォォォ……と吐きこぼして、挿入をねだってパクパクと呼吸していた。
「んふふっ、素直ねぇ……はい、ど〜ぞ♪」
  ――ズブニュッッ……ヌグプゥゥゥッッ、ジュプゥゥンッッ!
「くっひっっっ……いひあぁぁ――っ!  いぁっ、あぃっっ、いぐっ、いぐぅぅっ!」
  ジンジンと疼いていた皺の内側から、蠢動を繰り返す腸肉の襞一筋一筋、そして――牡欲を刺激する前立腺の弾力が、ディルドーの快楽で瞬く間に蕩け落ちる。リヴィアは舌を突きだしただらしのないアクメ顔を見せつけながら、大きく腰を突き上げて、ヒューヒューと息のもれる唇から、呻くような嬌声をひりだす。
「んぃっ、イ、イクッ、のぉぉ……あひゅっ、はっ、はひゅぅぅんっ……」
  ――ドビュルッッ、ブビュブビュッ、ブピュゥゥッ……ブビュルッッ!
  まさに押しだされるといった様子で、婦人の手の中に白濁を弾けさせる。腸襞の痒みをすべて昇華させたような快感が脊髄を這い、脳奥を痺れさせた。
(んはっ、あうぅぅっっ……あひゃっ、れ、れひゃ、っはっ……あぁぁ……)
  それでもすぐさま、痒みはぶり返して腸肉を侵し、さらなる刺激を求めて腰を振らせてくる。リヴィアはもはや抵抗もなく腰を振って、婦人の手つきに絶妙な呼吸でタイミングを合わせながら、痒いところにディルドーを届かせる。
「ぴちゃ、くちゅぅ……ふふふ、濃ゆいザーメンねぇ……」
「でしたら次は、わたくしがさせていただこうかしら。お口でしてもよろしくて?」
「では私はオマ○コちゃんを……どう、気持ちいいかしら?」
  ヌルリ……と唾液のたっぷり乗った舌に包茎ペニスがしゃぶられ、ルージュの塗りたくられた熱い唇に吸い込まれる。先の射精で纏わりついていた汚れをも拭って、さらなる快感をもたらすマダムの口に腰を震わせていると、別の婦人の舌が淫粘膜を舐め、さらに別の女性は指を膣奥に突っ込んできた。
「ふにゃっっ、んみゃぁぁぁっっ!  あぅっ、あっ、うぅぅぅっ……き、気持ちっ、いいれしゅっ、さい、こぉぉぉ……おふっ、んぉぉぉっっ!」
  最初に吸いつかれたクリトリスが今度は二本の指で捻られ、恥骨に圧迫されながら激しく擦られる。鋭い肉悦に脚が崩れ、それと同時に膣襞を撫で回されると、それだけで牝絶頂を迎えて頭が真っ白になってしまった。
「あんっっ……いっ、いひゅっ、あふっ……イ、イキましゅぅ……んぃっ、いっっ!」
  ビクンッッ、ビクビクッッ!  と背筋を反らせて快感に悶え、甘い余韻に浸る。
(ふやっ、あっ、あはぁぁぁ……んぅっ、ま、まはっ、くりゅぅぅっ……)
  眉も目尻も力なく垂れ下がった表情は快感に支配され、気丈な少女の姿は見る影もなくなっている。もはや誰がその身を求めてもあっさりと縦に振り、喜んで股も尻も開いてペニスを曝けだす、快楽奴隷の人形といった無様な姿で、リヴィアはうわ言のように呟き続けていた。
「まらっ、まられしゅぅぅ……んぁっ、かゆっ、痒いぃ……シコシコ、コシュコシュしてぇ……ジュボジュボひて、かき、むひってぇぇ……あへっ、へぇぇ……」
「〜〜〜〜〜っっ、可愛いっ、このコっっ……はぁぁぁ、連れて帰りたいわぁ……」
  婦人が感嘆の吐息をもらして頬に口づけると、娼婦の一人も羨ましそうにそれを見つめ、周囲に同意を求めるように口を開く。
「いいなぁ……可愛いオモチャになりそうだし、見てくれだけなら文句なしだし」
「うちの娼婦になって、末妹になればいいのに。毎日可愛がってあげるんだけど……」
「…………あのコは、あたしの……」
「なに、ニーナ。気に入ったの?  へぇ、めっずらし〜」
  そんな会話を頭の隅に聞きながら、心の奥深くで一つだけ、リヴィアは強く想いを馳せながら呟いていた。
(ごめん、らはい……イリーシャ、様ぁ……れも、ぜったい、戻りましゅかやぁ……)
  この痒みが治まるまで、許して下さい――と。
  主人の怒りに恐怖し、媚びながら何度も謝って、けれども堪えられない快感に、また大きく腰を跳ねさせるのだった。
「んひっ、んひふっっ……あっ、あぃっ、いぐぅぅぅっ!  イクッ、うぅぅんっっ!」
                                      ◇


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